2015.09.08

今年も週刊少年ジャンプ金未来杯が始まったので感想。

 

・少女復旧リカバリーQ / 三原すばる - ★☆☆

ジャンプらしくなかった。ジャンプらしくなかったけど…砂原さんがすごくかわいかった。あと身体つきが生々しくてえっちだった。絵はTHE 現代の萌え漫画という感じだし、ギャグのシュールさも相まって角川あたりの漫画っぽい。好きなタイプのギャグだった。

DEADMAN KILLER / 松本直記 - ★★★☆☆

銃と鉄拳の『BLEACH』って感じの話だった。絵はすこし粗い部分もあったけど作品の雰囲気を壊すような寒いギャグもなくて好印象。設定も連載になったら即使えるように読切サイズながら「覚醒」と「解放」と作り上げていたのが印象強かった。ストーリーの導入から主人公たちのポジション、作品の世界観と徹頭徹尾仕上げてあったのでこれも連載になってほしい。

・GALAXY GANGS / 馬上鷹将 - ★★★★★

ジャンプらしい王道冒険活劇。絵も上手いしキャラクターも魅力的だった。唯一主人公が若干希薄に思えたけど、これも連載することで徐々にバックグラウンドを描いていくのかもしれない。少し『ONE PIECE』に似た部分を感じはしたけど、それも現代的な王道の枠を掴んでると感じた。ヒロイン(?)がグレイタイプの宇宙人女子というのには一番ビックリした。しかもかわいい。宇宙を舞台にした冒険活劇は『戦星のバルジ』を思い出すなあ。一番面白かった。

・クラマの閃 / 及川友高 - ★★☆☆☆

ジャンプの剣道漫画といえば最近だと『クロガネ』…しかしこっちは、主人公に剣豪の幽霊・刀条さゆりや人並み外れた動体視力があったクロガネとは対照的に、純粋な鍛錬を培った主人公の剣道漫画だったので正直地味だったように感じた。剣の極意が「足捌き」というのも目新しさはあったとは言え、やはり画的に地味…あまり印象的には見えなかったと思う。ストーリー面の起承転結の運び方は一番上手。

・幻獣医トテク / 権平ひつじ - ★★★★☆

設定がガチガチに練られててとても読み応えがあった…けどジャンプ向きかと言われると悩んでしまうかもしれない。未確認生物の医者というのは『未確認少年ゲドー』を思い出して少し懐かしくなった。生物の体構造や手術の細かい描写はまるで実際にいるかのように思えるほど表現力豊かだったし、主人公のトテクが動機づけなんかはいくらでも広げられそうなので今後また読みたい作品。

・龍刃伝ガガ丸 / 上村勇貴 - ★☆☆☆☆

ONE PIECE』だった。正確には「『ONE PIECE』の影響を受けすぎた漫画」だった。絵が気になりすぎて話がほとんど頭に入ってこなかった。話は『べるぜバブ』武士版。戦闘狂の主人公剣士が・拾った赤ん坊に情が移って・敵(これまたオーソドックスな外道)を叩き伏せるという単純明快なストーリー。個人的には「王道はマス」という考えなのでこういうのも嫌いじゃないけど、とても面白いとは言いがたい作品だったと思う。正直読んでてキツかった。

・カーボネーター / 村肝篤仁 - ★★★★☆

キャラクターが個性的だった。主人公ジェイコブの「炭素操作」という能力も地味だけど、言い換えればシンプルで、いくらでも応用が効いたアイデアが出せそう。ただ冒頭の回想に出てきた少年と、本編にて突如として現れる大道芸人が同一人物というのは中盤まで読んでいかないとわからなかったので、そこはバレバレなくらい匂わす描写が欲しかったかな…妙なしこりが残ったまま読むかたちになってしまった。絵に力があるから読み応えは充分だったのだけど、ストーリーは良くも悪くも最近流行りの「ヒーロー物」なのでどうしても『僕のヒーローアカデミア』と比べてしまいそう…

 

予想は、

本命:GALAXY GANGS

対抗:カーボネーター

大穴:少女復旧リカバリーQ

かな。

 

以上。