2015.02.02

プリキュアの話。

 

去る1月25日に、プリキュアシリーズ11作目『ハピネスチャージプリキュア!』がめでたく最終回を迎えたので雑に記す。

今年は10年目ということもあり、しっかりと池袋サンシャインシティで開催されたおひろめカーニバルにも足を運び、前作『ドキドキ!プリキュア』から導入された応援アプリ(週替わり、放送時間内に番組を見ながら連動させないとプレゼントが貰えないシステム)に今作は歴代プリキュアが登場ということもあり、1話も逃すことなくリアルタイム視聴させていただきました。

まず第1話のアバン終了とともにキュアブラックの応援メッセージから。シリーズをずっと応援してきた私としてはとにかく感無量。公式サイトでは次回登場する歴代プリキュアが毎週発表されていたのだけど、私はあえて見ませんでした。毎週日曜朝8時半までワクワクしていたかったから。

 

シリーズを通したイメージとしてはやはり「神!貴様!」といった感じ…あとはプリキュアの配色だったり青がお調子者といったあたりはハートキャッチに似てたかな。もっとも大多数の人たちが同じ感想だと思います。

しかし明確に「神」という存在が出てきたのはシリーズ初じゃないかな。それに加えて、最終的に神同士の兄弟げんかが事の発端、というのは日本神話に通じるものがあると感じました。ひめが開けてしまったパンドラの箱は黄泉比良坂の扉と考えると、幻影帝国の支配=カビなんかは黄泉比良坂から湧き出る死や病、ブルーとミラージュの関係はそのままイザナギイザナミ…といった印象。そもそも過去のミラージュの姿は巫女だったしね。

と、まあ女児向けアニメなのでそこまで深くはないのかな。あくまでモチーフかな、といった邪推です。

 

キャラクターは、めぐみとゆうこが底抜けに明るいというのが良かったなと思います。ひめのお転婆・お調子者なあたりもすごく良かったです。まるでいつかの青(キュアマリン)を思い出す。最初は堅物で意固地になってるいおなが段々とほぐれていくのも良かった。このあたりは、自らの困難に立ち向かっていくハートキャッチとは違ったなあ。あと三幹部も良かったですね。最終回で全員が元の姿(人間)に戻って日常を送る、というのも何か安心すら覚えました。とにかく利己的だった彼らも、オレスキーは警官、ホッシーワは保母さん、ナマケルダはサラリーマン…というのも余韻を感じるエピローグで良かったですぞ。

一番印象的なエピソードは、第32話「いおなの初恋!?イノセントフォーム発動!」かなあ。絵コンテ・演出が山内重保さんということもあり、話が進んでいくにつれて段々と色彩が色褪せていく演出は本当に衝撃的だった。個人的には歴代の中でも5本の指に入るエピソードでした。

 

総評としては、プリキュアシリーズは「作品ごとに子ども向けと大人向けのシリーズがある」と言われているのだけど、今作は子どもも大人も楽しめるシリーズだったのではないかなと思います。キャラクターはピーキーで子どもにわかりやすく、シナリオは恋愛や人間関係を織り交ぜて少しビターめに、そして最後は「愛」(力業)で押し通しきり、子どもも大人も痛快に楽しめたのではないかな、と思いました。僕個人は大人向けなシナリオの方が好みではあるけども、これはこれで王道で素晴らしかったと思います。

 

気が向いたらシリーズごとに書き連ねてみたいですぞ。

と、今週から始まった第12作『GO!プリンセスプリキュア』の今後が楽しみなところでお開き。

 

以上。