2015.10.31

「映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!」の初日舞台挨拶に行ってきたので日記。

 

今回はシリーズ初の試みとして短編「キュアフローラといたずらかがみ」、長編「パンプキン王国のたからもの」、中編「プリキュアとレフィのワンダーナイト」の3本が一挙上映。

短編はサイレント映画(効果音・BGMはある)になっていて、まさに短編らしい短編といった内容。ふんだんに使った3DCG技術と、劇伴で展開を楽しませる趣向でちょうどディズニーの「Paperman」を思い出した。

長編は少し短いいつものプリキュア映画かな。今年のオールスターズ映画の「春のカーニバル」はまあ…今思えば正直アレな出来だったのでちょっと期待薄いかなあ…なんて思っていたけど、今作はまるでハリウッドのアクション大作のような、とてもわかりやすいシナリオで面白かった。作画もぐんぐん動くカメラワークとアクションが見られて満足。あとゲストキャラクターの花澤香菜さんの曲がイイ曲だった。

最後の中編は、長編に少しリンクしたところから始まる3DCG映画。今までEDで見ていた3DCGのプリキュアが、夜に閉ざされた街を縦横無尽に駆けまわるさまが視覚的にワクワクさせてくれたのが小気味いい。ただエンディングが本当に毎週見てるEDと大して変わりなく、例年通りだとフル尺のエンディング曲で踊るCGのプリキュアというのも大きな見所の一つだったのでこれはすごく残念…

個人的にはこれも面白いんだけど、やっぱりちゃんと長編映画として見たかったなあと思った。

 

上映が終わったあとはキャストが登壇しての舞台挨拶。嶋村侑さん、浅野真澄さん、山村響さん、沢城みゆきさんのキャスト4人がプリキュアショーでお馴染みの気ぐるみプリキュアに文字通りエスコートされて登場。嶋村さんと山村さんはそれぞれピンク、黄色のパニエのドレスで、浅野さんと沢城さんは青、赤のナイトドレスを着ていて、エスコートされている姿がまさに「プリンセス」だった。特に沢城さんはご本人のイメージ通りに、しぐさに気品があってすごくカッコいい。

内容は映画に限らず、アフレコのエピソードが中心。

プリキュアは全員で同じセリフを録るところが多くて、全然合わなくて困っていたところに、浅野さんが他作品で『フュージョン』的なこと(要するにゴテンクス)をなさっている事務所の大先輩の野沢雅子さんに相談したら「一人は画面を見て、ほかの人は画面を見ている人の口元を見ながら録るといい」という答えが返ってきて、それからは合わせられるようになった・という話はタメになった。

あとは基本的に噛んだり間違えても一応最後まで録るのだけど、1回嶋村さんが前まで使っていた必殺技を言ってしまったところに、次のセリフの浅野さんが嶋村さんをどつきながら普通に録っていて、それを見ている山村さんと沢城さんは笑いを堪えながら録らなきゃいけないから大変・という話や、嶋村さんと山村さん、パフ役の東山奈央さん、アロマ役の古城門志帆さんが本編同様にキャッキャしているのを、浅野さんがニコニコしながら眺めてる・という話が面白かった。

締めは期待通りに皆、「これからも応援してください!」といった感じだったのだけど、山村さんが上手く言葉が出てこなくて少し話がぐだぐだになっていたのが、逆に「好きすぎて上手く言えない」という印象でとても好感が持てた。

 

また11月7日にも大ヒット御礼舞台挨拶をやるそうなので、興味のある方は是非。

 

以上。

2015.10.27

2015年の夏期アニメのうち見ていたものの5段階評価と感想。

 

赤髪の白雪姫 - ★★★☆☆

白泉社枠、というのもなんだか妙だがともかく白泉社枠。王子と王宮に仕える薬師の女の子の、身分を超えたラブストーリー。

王子のゼンが身分差を気にせずに誰とも平等に接する人物であることと位が高いことを鼻にかける王族貴族が悪役として出てくること、王宮という限定的な場所をメインの舞台にしているということで、ストーリーに極端な起伏はないものの、キャラクターがとても丁寧に描かれていたので毎回自然な気持ちで見ることが出来た印象。

同時期の「俺物語!!」とはまた違った純愛モノだったかな。今期はヒロインの白雪とゼンが一緒に歩き出す道を選ぶところで終わったので、2期がこれからどう進んでいくのかが楽しみ。

To LOVEる ダークネス 2nd - ★★★☆☆

実は「To LOVEる」自体は週刊少年ジャンプ連載開始から全部読んでいるどころか原作も全巻持っていて(ダークネスは未所持)金色の闇のフィギュアも持っているのだけど、最終回にして「ダークネス」=「ヤミ」だということにようやく気が付いた…

内容は言わずもがな「男の子の夢(よこしまな方)」なので割愛するとして、やっぱり白い光・黒いモヤが邪魔だったなあ…邪魔だったなあ!…

とはいえ、そんななかでもヤミ、ナナ、モモ、メアのメインヒロイン4人が全員「思春期の女の子」として魅力的だったのでそういう面にも注目してほしいと思います。

てーきゅう 5期 - ★★☆☆☆

さすがに5期目なので特になし…6期も見ます。

のんのんびより りぴーと - ★★★★☆

最初は「りぴーと」の意味がわからなかったのだけど、1話で「1期の作品時間軸の別視点・別エピソード」ということを理解…とはいえ、まったくの焼き直しというわけじゃなく、単純にサザエさん時空になっているエピソードも楽しかった。

1期ほどのインパクトは少なかったものの、ひらたいらさんのエピソードは純粋に感動したし、駄菓子屋とれんげの関係は一層深みが増したように感じた。あとはやっぱり美術。原風景の描写は突き抜けるような空の青と、吸い込まれるような山の緑が、ビビッドながらコントラストがはっきりとしていて思わず心が震えるような色彩。

それでいてドラマとロケーションがビシっと分かれているのに「のんのんびより」というひとつの作品を確立していて素晴らしい。再放送でもいいから定期的にやって欲しい作品。

しかし、こまちゃんは一体なにならちゃんとこなすことが出来るんだろう…

モンスター娘のいる日常 - ★★★★★

今期のダークホースその1。監督は「夜のヤッターマン」の吉原達矢監督。

原作はWEB版の1枚エロ漫画の頃から好きだったのだけど、アニメ化と聞いて正直「また量産型ハーレム系ラブコメかなあ…」なんて思ってたところ、歯切れの良いテンポに魅力的なキャラクター・という完成されたラブコメだった。

ヒロインが全員「人外」という外見の突飛さに負けない内面性と、何よりハーレム系ラブコメディに重要な「全員主人公のことが大好き」というのが、絶妙なバランスで成り立っているので見ていて飽きることがない。

ヒロイン全員が人外というのは中々とっつきにくかろうとは思うけど、自信をもって薦められる作品。

・ビキニ・ウォリアーズ - ★★☆☆☆

HOBBY JAPANによる、オリジナルメディアミックス作品。

完全に、ビキニアーマー好きの、ビキニアーマー好きによる、ビキニアーマー好きのためのアニメ。

かくいう私もビキニアーマー好きでね…ビキニアーマーが好きなら見て損はないはず。

六花の勇者 - ★★★☆☆

6人の選ばれし勇者が集うとそこには「7人の勇者」がいた!というスリラーサスペンス…なのかな。外部と隔絶された土地で7人の勇者が互いに疑心暗鬼になりながら、1人の偽者を炙り出すストーリー。

第1話から結構スロースターターながらも、サスペンスらしく徐々にストーリーのエンジンが上がっていくとともに、視聴してるこちらもじわじわとワクワクしてくるさまに、当初は面白そうだなと思ったのだけど…色々と勿体ない部分が多かった。

話のほとんどでアドレットとフレミィの関係を描きまくった割には7人目の人物が少々希薄だったのが。謎解きそのものは面白かったので、単純に魅せ方が…といった印象。同じ構成でも、もう少し緩急のついた展開になっていれば引きこまれたんだろうなあ。

オーバーロード - ★★★★★

今期のダークホースその2。MMORPGの世界で主人公が無双するアニメ・と、こう書くと短絡的な俺TUEEEEアニメと思いきや、どっこい設定も世界観もキャラクターもしっかり作りこまれていて拳を握り締めてしまう痛快熱血アニメだった。

決してストーリー上に謎があったり、何かについて考えたり…といったことはなかったが、とにかく次回が待ち遠しい!といった感覚。

WEB小説版・刊行小説版・アニメ版のそれぞれで登場キャラや視点などが微妙に違うそうなので比べてみるのも面白そう。

・空戦魔導士候補生の教官 - ★★☆☆☆

また「実力はあるけど落伍者が主人公のアニメ」…

と思いつつも、スポットが当たっていたのは「本当に落第寸前である3人の女の子の成長」だったし、キャラクターをきちんと描いていたのでそこそこ楽しんで見てたのだけど…最終回の演出が酷かった。最終回なのにラスボスへのとどめが画面外で起きるのはなあ…

La La LarksのEDがとんでもなくカッコよかった。バンドメンバーの面子もすごい。

俺物語!! - ★★★★☆

こういうのも陳腐な話だが、とにかく「ものすごく売れてる少女漫画」のアニメ化。

放送前は、監督が「ちはやふる」の監督である浅香守生だったので「おおっ」といった印象だったのだけど、原作はジャンプに載っていたニセコイx俺物語!!のコラボ漫画だけだったので、目にするまではどこか「女性目線の男らしさなんて男性には刺さらないだろう」などと懐疑的だった。

のだが、第1話で一気に剛田猛男という人間に凄まじく惹かれてしまった。もうとにかく猛男がカッコよすぎる。まさしく豪放磊落、海闊天空、勇猛果敢、漢、雄…と「男らしさ」を表現する言葉を挙げたら枚挙に暇がない。そのくらい猛男の魅力に溢れたアニメだった。

とはいえ、魅力的なのは猛男だけに非ず、親友の砂川もとにかくイイ奴で、少女漫画らしいラブストーリー性を決して損なうことなく、同時に男の友情が押し付けがましいほどに暑苦しく展開する作品だった。

余談だが、脚本が「アイカツ!」や「プリキュア」の百合回でお馴染みの高橋ナツコだったのだけど、NLも書けるんだなあと無駄な関心をしてしまった。

アイカツ! あかりGeneration - ★★★☆☆

3年目の今シリーズでは主人公が星宮いちごから大空あかりにバトンタッチ。正直、前シリーズは微妙だったので主人公が代わっても果たしてどうかな・とは思ったのだけど、今シリーズはなかなか面白かった。

しかしながら印象的なエピソードが少なかったなとは思う。もっとも局所的にエピソードが面白かった・というより長期的なあかりの成長物語が面白かった・というのがあるかなあ。ただやはり、1年目からずっと見続けていた身としては、さすがに第125話「あこがれの向こう側」で、Soleilのサーガはこれでひとまず終わったんだな・と考えてしまい感極まってしまった。あとジョニー先生がジャージを着替えるところも良かった。

キャラクターは今作もピーキーな子が多かった印象。個人的には凛がやっぱりかわいかったなあ。初登場で度肝を抜かれたのは久々。あと、ここねちゃんに対して最初ちょっと嫌なキャラだな…と感じてしまったのは、アイカツ!を見る姿勢として少し新鮮だった。補足しておくと、ここねちゃんもイイ子です。

4年目からはまた新たな後輩キャラが出てくるので今後も追い続けていきたい。

・がっこうぐらし! - ★★★★☆

最初は、ただの設定だけが先走った作品…といった感じでうまく馴染めなかったのだけど3話あたりから徐々に楽しめた印象。

銃器のない日本で・女子中学生が主人公のゾンビもの・というのにはやはり少ししこりが残るものはあったものの、丁寧に各キャラクターのバックグラウンドを描き、過去を乗り越えて一所懸命に生きていく彼女たちの現在・というのは純粋に引きこまれた。リビングデッドの蔓延る世界も、学園生活部の面々の「生きること」へのひたむきさを際立たせていて、そういう目線で純粋に日常モノとして楽しめた。

ただ、めぐ姉が「パンデミックバイオハザードを想定した学校の教職員」のくせに緊急避難マニュアルをほとんど把握していなかったのは少し気になってしまったな…

ゆきの制服だけ色が違うのが、「白以外をネガポジ反転した配色」=「ゆきだけ世界の見え方が真逆」という意味を含めた配色というのは感嘆。10話以降、OPが一気に不穏になるのもベタながら良かった。

・乱歩奇譚 Game of Laplace - ★☆☆☆☆

手元で急に落ちる無敵のフォークボールみたいな作品。江戸川乱歩没後50年記念作品がこれじゃ江戸川乱歩も浮かばれない。

最初は『人間椅子』をベースに、推理モノとしては意味をなさないながらも、エンターテインメント性はまあギリギリ…といった感じでだらだら続いていたのに、9話にして急転直下。

というのも、これまで殺人事件が起きるたびに事件概要解説役、言わば狂言回しとして存在していただけの解剖医・ミナミが、なんの脈絡もなく突然にエピソードの最重要人物である「犯人」として出てきてしまったため。まさか推理ミステリ(推理ミステリとはお世辞にも言えないが)で、いざ犯人探しの段階になったら「正体は(ほぼ)新キャラ」とは恐れいった。完全に『20世紀少年』のカツマタくんじゃあないか。もっとも思い返してみれば、『人間椅子』のときも犯人は突如出てきた新キャラだった…

その後も、『影男』以降のエピソードに少なからず関わってきた黒幕・怪人二十面相の正体が、これまた新キャラの、明智の旧友というザルっぷり。「まさかアイツが犯人!?」だとか「やっぱりコイツが黒幕か!」といった類のカタルシスや爽快感もなく、「…えっ?…誰?」といった泥水の底に溜まった澱のような感情しか残らない、まるでペテンみたいなアニメだった。

amazarashiのOPは良かったです。

・城下町のダンデライオン - ★★☆☆☆

都市国家の王家・桜田家の子どもたちが次期王位の座を争うドタバタコメディ。

内容はまさしく可もなく不可もなくで特筆すべきところはなかった。ただ、長男・修とその恋人・花の出会いのエピソードと、父王・総一郎と王妃・五月の馴れ初めエピソードは個人的に好きな回だった。

・ミス・モノクローム -The Animation- 2 - ★★★☆☆

ウルトラスーパーアニメタイム内。

過去の堀江由衣さんの楽曲MVを次々とパロディしていくOPがとても印象的だった。3期も楽しみ。

・うーさーのその日暮らし 夢幻編 - ★★★★☆

ウルトラスーパーアニメタイム内。

今迄のうーさーらしいっちゃあ「らしい」んだけど、今期はシュールな回が多かったように感じる。地獄のとか…あとコラボがちょっと少なかったかなあ。名前を呼んではいけないあの動物とあじぽんのCVがそれぞれ諏訪部順一さんと水樹奈々さんだったのには笑ってしまった。

わかば*ガール - ★★★★☆

ウルトラスーパーアニメタイム内。

きんいろモザイク」の原悠衣の原作。10分アニメだったので、見応えは如何にと思っていたところもあったのだけど、清楚で絵に描いたようなお嬢様が初めて「友人」を得たことで青春が色付いていく・というストーリー展開がとてもキレイで楽しめた。RayさんのOPもすごく良かったです。

アイドルマスター シンデレラガールズ - ★★★★★

「2010年代を代表するアニメは?」と聞かれたら迷わずに「アイドルマスターシンデレラガールズ」をラインナップに挙げるだろう。そのくらいにすごいアニメだった。

原作原案ではソーシャルゲームという特性上、ピーキーにチューンされていたアイドルにストーリー性を持たせる上で、個性を損なわずに魅力的に肉付けしていくキャラクター作りもさることながら、特に感嘆したのはそのキャラクターを動かす演出面。

シンデレラガールズ」の通り、童話のシンデレラになぞらえた演出がとても多くて、1stシーズンは『12時の鐘』をモチーフにした時計が中心、2ndシーズンは『お城の大階段』をモチーフにした階段が中心に出てくる。それも重要な局面で。

2nd以降のNGに限定して例を挙げると、第20話で凛がTriad Primusに参加することを迷っているシーンでは、歩道橋の踊り場から最上段を見据える凛(この歩道橋は前日に奈緒と加蓮が並んで上っていた)。第21話で凛が参加を決意したことを卯月に打ち明けるシーンでは、凛が最上段、卯月が下。第24話で卯月がステージに復帰する前に武内Pと歩いたライブ会場搬入口では、まるで迷路のように階段が入り組んでいたり…しかもこの階段は、第1話と最終話のライブ会場楽屋搬入口の階段のシーンに繋がり、これがラストのシーンの重厚さを演出していて本当に素晴らしい…と、まあ登場人物の心境を描くのに階段を効果的に使っていたのがとても印象的だった。

階段以外だと、第23話の卯月の「徐々に自分と向き合えなくなる心理」をレッスン場の鏡で表現している・というのはベタながらもハッとしてしまった。

演出以外だとやっぱり『島村卯月』という存在かな…今まで数々のアイドルが問題に直面し、解決していくなか、卯月だけはずっと愚直に「がんばります」とだけ言い続け、見ている側もそれまで卯月を注視することはなかった。もしかしたら意図的に視聴者の意識が卯月から外れるようにしていたのかな・とさえ思うくらいに。

しかし最後の最後で卯月の抱える悩みにフォーカス。しかも卯月役の大橋彩香さんの演技が戦慄するほどにすごい。正直何度見ても涙なしでは見られない。そして第23話からの期待が、第24話の"S(mile)ing!"で解放される様はただただ拍手。脚本の綾奈ゆにこは「アイカツ!」1stシーズンといい本当に「女の子の成長」を描くのが上手い脚本家だなあ。

最終話はボーナスステージといった感覚で、ここまでの24話を通して成長したシンデレラプロジェクトのメンバーがこれからどのような未来を歩むのか・ということを想像させるに足るエピソードで余韻がとても心地いいものだった。本当に見続けて良かった。

NG以外のエピソードでも、頑なとも取れる真面目さで菜々に道を指し示すみくの姿や、「姉」という同じ立場の美嘉の重責・辛さを受け止めるみりあの圧倒的なまでの母性、他者を慮ることが出来るきらりと心根の優しい杏の掛け合い、といった回は何度もリピートしたい。特に第19話は、ラストの江戸切子と夕焼けの調和がキレイで…

メインメンバー以外のエピソードだと、第15話の楓さんのステージに対する姿勢と楓さん・川島さん・早苗さんの仲の良さ、第24話の文香とありすの関係性が好きです。

というかもう単純に楓さんが好き…

・GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり - ★★★★☆

萌えを少々控えめに、軍事的要素を多めにした「アウトブレイク・カンパニー」…と思いきや、どうやら「アウトブレイク・カンパニー」の元ネタらしい。

それこそ、「アウトブレイク・カンパニー」と比較してしまいがちになってしまうのかな・と思ったのだけど、アウトブレイク・カンパニーは異文化交流を中心に"侵略"していくのに対して、GATEは現地経済や政治を中心に展開していきながらゲリラ的に領土を拡充していく…といったストーリーで、これもまた面白い作品だった。

ただ、面白い作品だったが…自衛隊のゲート奪還作戦が純粋に「科学力の差で帝国軍を圧倒し蹂躙する虐殺行為」に見えてしまったり、伊丹が昼行灯ながら実はレンジャーや空挺持ちといった設定が少し『出来過ぎ』で気になってしまった。

もっとも気になったのはそれくらいで、ヒロインも魅力的だし、登場人物の思惑や利害などが交錯するドラマがとても面白かったので冬からの2シーズン目も楽しみ。あと、岸田教団のOPが実に滾る曲でカッコよかったです。

・監獄学園 - ★★★★★

あの「アゴなしゲンとオレ物語」で有名な平本アキラによる、週刊ヤングマガジン連載のギャグ漫画が原作。

始まる前は「原作は毎週読んでるしとても面白いんだけどアニメ向きじゃない気がするんだよな…大丈夫かな…」といった感じだったのに、始まった後は「漫画そのままがアニメになった感覚!超面白え!」と見事に手のひらを返してしまった。平本アキラの絶妙な『濃さ』をしっかり描いていたし、下ネタやスケベなシーンも一切抑えることなく、緻密に作り上げられたアニメだった。

よく考えてみると、水島努監督は、今だからこそ代表作に「SHIROBAKO」がまず真っ先に挙げられる監督だけど、「ケメコデラックス!」や「よんでますよ、アザゼルさん。」の監督も手掛けているし、監獄学園は水島ギャグのお手本のような作品だったのかも…

あとは花ちゃんが花澤香菜さんで良かったなあ。本当に花澤香菜さんの花ちゃんの怪演が凄まじく素晴らしかった。

余談だけど、花澤香菜さんは制作サイドの指名で花ちゃん役に抜擢されたそうで、原作はそのとき初めて読んだらしいです。でも『メデューサ』のくだりまでは意図的に手渡されなかったそうです。こやつめハハハ。

食戟のソーマ - ★★★★★

原作は週刊少年ジャンプ連載中の原作:附田祐斗・作画:tos…佐伯俊・監修:森崎友紀による料理漫画。

昨今のジャンプ作品のアニメ化はほとんどがウーン…となっても仕方がないものが多かったので少し警戒(話題性のある裏番組と被ってやしないか、夕方もしくは早朝アニメなんじゃないか、人気先行でキャラに合っていない声優さんを起用していないか・など)していたのだけど一切の不安を吹き飛ばす完全・完璧なアニメになっていたと思う。

メインの料理はとてもキレイかつ美味しそうに出来ていて、リアルタイム視聴(関東では2時半くらい)しているととにかく腹が減る描写。ソーマといえば「ミスター味っ子」の系譜よろしく、料理を食べたときの派手なリアクションが特色なのでどうしてもそこに力を入れがちになるのかな・と思っていたので、作業工程や料理がしっかり描かれていたのは本当に良かったと思う。

キャラクターもtos…佐伯先生のデザインと声優さんの演技によって影の薄いキャラは魅力的に、人気の高いキャラはさらに精彩が際立つ・という素晴らしさ。アリスなんかは特に…アニメのアリスめちゃくちゃかわいかったなあ…

そして特筆すべきが、オリジナル演出やエンドカードの完成度。作品の空気を壊さず・原作を知らない人には自然なことの運び・原作ファンなら思わずニヤッとしてしまう内容で、とても満足度が高かった。

ソーマに出てくる料理の薀蓄は家庭料理でもいくらでも応用のきくものなので、原作を未読の人にもアニメはおすすめ。ただ、秋の選抜が予選までの結果つかずで終わってしまったので今後の展開が楽しみです。絶対に2期やってほしい。

デュラララ!!×2 転 - ★★★☆☆

 デュラララ!!第3期。今回は「転」の通り、話が急に動いた印象。というか、今まで偶発的に起きていた池袋の事件がひとつの束に収束し出したというのが正しいか…帝人がどんどん狂っていく様子はもちろんなのだけど、親友を止めたいと黄巾賊を再結成させる正臣も正気を保っているように見せながら徐々に狂い始めているような感覚を覚えた。個人的には前シリーズの「承」より少し間延びしてしまった感触はあったが、とにかく次シリーズで終了になるようなので最後まで見届けたい。

・Charlotte - ★★★☆☆

個人的に麻枝准の作品がまったく肌にあわなくて、「CLANNAD」も「リトルバスターズ!」も途中でギブアップ。「Angel Beats!」に至っては見ていないという感じだったので、正直Charlotteはどうなんだろうと見てみたところ…面白い!

俺が麻枝准作品をニガテとしている一番の要因に「ダダ滑りのおたくギャグ」というのがあったのだけど、それが今作は見事になりを潜めていたのが良かった…と、ここまでは6話までの感想。

7話以降はちょっとずつ、ゆるやかに、下降線を辿ってしまったかなあ…妹の死も「また麻枝は人を殺して!」なんてことは思わず、かなりワクワクしたのだけど…特殊能力の詳細やZHIENDのあたりは期待だけさせておいて結局なにもなかったのが本当に残念だった。

とはいえ、ヒロインの友利奈緒はとても良い女だと思うし、話も「異能を手にした少年少女が取り巻く世界に抗うSFジュブナイル」という面では微妙だったけど、「どうしようもない主人公がヒロインと出会って変わっていくボーイ・ミーツ・ガール」と考えると良い作品だったと思う。

ガッチャマンクラウズ インサイト - ★★★★★

前作がキレイな終わり方をしていたので「これ以上何をやるんだ」という疑問が過ぎりつつも、前作はめちゃくちゃ面白かったので期待して見たところ、今作もめちゃくちゃ面白かった。

ソーシャルネットワーク社会」を描いた前作から変わって、今作のテーマは「衆愚政治と集団意識」。「交響詩篇エウレカセブン」第37話「レイズ・ユア・ハンド」において、デューイの演説に同調する大衆を見たアネモネが『考えてるようで考えてない顔ばっか…気持ち悪い!』と吐き捨てるシーンがあるのだけど、そういった「客観視した思考停止」を起点に描いたのが今作のように思える。

視聴者の視点だと極めて客観的に作品を見られるので、「どうして大衆はこう馬鹿なのだろうか」なんて考えながら見ていた部分もあるのだけど…はて、現実となると我々も『一般大衆』であるわけなので「ガッチャマンクラウズ インサイト」という作品に見事に踊らされているような気持ちがあった。それに最終回の結論が「うつけの目を覚まさせるには『現実』を俯瞰させるしかない」というのも、視聴者の感情を翻弄しているようだったな…近未来SFというジャンルも、妙に現実味に溢れていて視聴者をハッとさせる仕掛けになっていたと思う。そういう意味で少し説教臭い啓蒙アニメだったのかしら。

とはいえ、ガッチャマンクラウズシリーズは前作ももちろん、今作も近未来SFとして本当に『そう遠くない未来』を描いているので、ワクワクするギミックも豊富でとても面白かった。…あと…はじめちゃんのおっぱいが、すごく、大きかった…です。

仮面ライダードライブ - ★★★★☆

もうもはやバイクにも乗らない、車に乗る仮面ライダー…!?ということで話題だった平成ライダー16作目。

前々作のウィザード、前作の鎧武が立て続けに微妙な作品だったので少し不安もあったのだけど今作はものすごく面白かったです。当初からコメディ面をほぼ排除していたウィザード、終局に向かうにつれてコメディが減っていった鎧武に比べて、最後までコメディパートを絶やすことがなかったのが良かったのかもしれない。実際、主演が今や有名俳優になっている電王(佐藤健)やフォーゼ(福士蒼汰)なんかは最後まで笑える部分が多かった印象…

脇を固めるベテラン俳優陣も豪華で、特状課チームに吉井怜・浜野謙太・片岡鶴太郎といった面子も良かった。ライダーと怪人が立場を超えていがみ合ったり共闘したり、というのは555に似てたかな。今作の怪人のロイミュードは機械生命体ということで、人工的で無感情というパブリックイメージでありながら、実際はチェイスや敵幹部なんかはとても個性的で愛着のもてる怪人だった。特に、西城究とロイミュード072のエピソードは、登場人物も視聴者も「ロイミュードは真に絶対悪であるか」ということを考える貴重な回だったと思う。

フリーズから仁良のくだりは若干の中だるみがあったものの、チェイスやブレン、メディック、ハートの幹部ロイミュードの散り様も素晴らしく感動的で、実にドラマらしいドラマだったなあ。

次回作の仮面ライダーゴーストは怪人デザインに島本和彦、主人公を導く謎の老人に竹中直人というキャスティングなのでとても楽しみです。

アルスラーン戦記 - ★★★☆☆

銀河英雄伝説」や「薬師寺涼子の怪奇事件簿」の田中芳樹原作の超長編大河小説を、「鋼の錬金術師」や「銀の匙 -silver spoon-」の荒川弘がコミカライズ。そのアニメ化。

奪われた王都を奪還する主人公のアルスラーンを通して「王たる資質」とは・というのを見せられた戦記だった。アルスラーン戦記無双が早々に発表されたこともあって、おそらくコーエーテクモのCGチームが手掛けた大合戦シーンは、3DCGではあるものの、さすがの大迫力だった。

しかし、ダリューンを始めとするメインキャラクターがやはり戦力的に強大すぎて雑兵の合戦シーン以外の戦場シーンは少々退屈だったかな…アルスラーン自身は庶民的で、戦力としても凡百なので余計に際立ってしまった部分も…

今期は結構微妙なところで終わってしまったので、すでに発表されている2期が楽しみ。

GANGSTA. - ★★★☆☆

制作がマングローブ、劇伴にSHAKKAZONBIEのDJ TSUTCHIEというだけで「うわあ!サムライチャンプルー!!…でもバンチって蒼天の拳しか読んだことないな…」と期待半分、不安半分で見たのだけど、どこか陰鬱としていて彩度の低い画面がとても『ギャングモノ』らしくて面白いアニメだった。

しかし、この作品を最後にマングローブが倒産してしまったので続編は絶望的かなあ…ラストが引っ張りに引っ張ったラストだったので続きが見たい。

干物妹!うまるちゃん - ★★★★★

過去記事参照の通り、イベント苦手の自分がインストアイベントに行くほどに良かった。まさに「ありがとう動画工房」。

原作は週刊ヤングジャンプで始まったときから読んでいて、連載開始当初は「これかわいいけどすぐ終わりそうだなあ」と思っていたくらいなのに、いざアニメ化が発表されると、祝アニメ化!制作は動画工房!監督は日常系の巨匠・太田雅彦!と。奇跡の三重奏といった感じでまるで我が事のように嬉しかった。

内容も原作ファンの想像を凌駕する出来に加えて、うまるちゃんを始めとした妹たちの魅力を最大以上に引き出していて実に感無量。

是非とも2期、3期と続けてほしいアニメでした。12月のイベントも楽しみです。

純情ロマンチカ3 - ★★★☆☆

中村春菊原作のBL小説アニメ3期。2期はたしか7年前で、私が「BLアニメって面白い!」と思ったキッカケだったし、「LOVE STAGE!!」がとても面白かったので期待していたのだけど…

ご時世もあるのか、ちょっと期待ハズレなところは否めなかった。もちろんBLだからこそベッドシーンを多く!というわけではないのだけど、やはり『男性愛』を描いているのだからキスシーンばかりというのもどうも味気ないな・と思ってしまったり。

あと、うさぎさんに翻弄される美咲がちょっとかわいすぎたなあ・と。普通に美咲が女の子でも遜色ないラブストーリーで、そこは男性同士だからこそ、NLとは違った恋愛描写が見たかった。あと1話完結のサイドストーリーがちょっと多くて、メインのうさぎさんと美咲の話に少々感情移入がしづらい面もあったかな…

下ネタという概念が存在しない退屈な世界 - ★★★★★

今期のダークホースその3。

当初は、下劣でセンセーショナルなだけの下ネタラノベ作品としか考えていなかったのだけど、意外にも世界観や登場人物の理念やらがしっかりと構築されていて、それでいて社会風刺な部分もあったので、毎回くだらないなあ!と思いつつも時に考えさせられる作品だった。

特にヒロイン(?)の一人、アンナ・錦ノ宮のキャラクター設定なんかは、誇張も含めて、この物語で作者が伝えたいことそのもののように思えて、「臭いものに蓋をし続けていると、いざ臭いものに魅せられてしまったときに一切の歯止めがきかなくなる」というようなことを考えてしまった。

主題の「下ネタ」に関してもとことん突き詰めていて、性的な隠語やハンドサインの応酬はもちろん、鼓修理の髪型がまんま男性器の亀頭を模していたり、鼓修理の気分に応じて萎んだり…というのが芸が細かかった。

最終話のエンドカード田中圭一だったのにはめちゃくちゃ笑いました。なんだかBD/DVDがすごいことになっているそうなので、そういう意味でも今後が楽しみ。

 

秋は「ハイキュー!!セカンドシーズン」と「おそ松さん」が楽しみです…と思ってたのだけどTOKYO MXが全く映らなくなってしまった。どうしよう。

 

以上。

2015.09.08

今年も週刊少年ジャンプ金未来杯が始まったので感想。

 

・少女復旧リカバリーQ / 三原すばる - ★☆☆

ジャンプらしくなかった。ジャンプらしくなかったけど…砂原さんがすごくかわいかった。あと身体つきが生々しくてえっちだった。絵はTHE 現代の萌え漫画という感じだし、ギャグのシュールさも相まって角川あたりの漫画っぽい。好きなタイプのギャグだった。

DEADMAN KILLER / 松本直記 - ★★★☆☆

銃と鉄拳の『BLEACH』って感じの話だった。絵はすこし粗い部分もあったけど作品の雰囲気を壊すような寒いギャグもなくて好印象。設定も連載になったら即使えるように読切サイズながら「覚醒」と「解放」と作り上げていたのが印象強かった。ストーリーの導入から主人公たちのポジション、作品の世界観と徹頭徹尾仕上げてあったのでこれも連載になってほしい。

・GALAXY GANGS / 馬上鷹将 - ★★★★★

ジャンプらしい王道冒険活劇。絵も上手いしキャラクターも魅力的だった。唯一主人公が若干希薄に思えたけど、これも連載することで徐々にバックグラウンドを描いていくのかもしれない。少し『ONE PIECE』に似た部分を感じはしたけど、それも現代的な王道の枠を掴んでると感じた。ヒロイン(?)がグレイタイプの宇宙人女子というのには一番ビックリした。しかもかわいい。宇宙を舞台にした冒険活劇は『戦星のバルジ』を思い出すなあ。一番面白かった。

・クラマの閃 / 及川友高 - ★★☆☆☆

ジャンプの剣道漫画といえば最近だと『クロガネ』…しかしこっちは、主人公に剣豪の幽霊・刀条さゆりや人並み外れた動体視力があったクロガネとは対照的に、純粋な鍛錬を培った主人公の剣道漫画だったので正直地味だったように感じた。剣の極意が「足捌き」というのも目新しさはあったとは言え、やはり画的に地味…あまり印象的には見えなかったと思う。ストーリー面の起承転結の運び方は一番上手。

・幻獣医トテク / 権平ひつじ - ★★★★☆

設定がガチガチに練られててとても読み応えがあった…けどジャンプ向きかと言われると悩んでしまうかもしれない。未確認生物の医者というのは『未確認少年ゲドー』を思い出して少し懐かしくなった。生物の体構造や手術の細かい描写はまるで実際にいるかのように思えるほど表現力豊かだったし、主人公のトテクが動機づけなんかはいくらでも広げられそうなので今後また読みたい作品。

・龍刃伝ガガ丸 / 上村勇貴 - ★☆☆☆☆

ONE PIECE』だった。正確には「『ONE PIECE』の影響を受けすぎた漫画」だった。絵が気になりすぎて話がほとんど頭に入ってこなかった。話は『べるぜバブ』武士版。戦闘狂の主人公剣士が・拾った赤ん坊に情が移って・敵(これまたオーソドックスな外道)を叩き伏せるという単純明快なストーリー。個人的には「王道はマス」という考えなのでこういうのも嫌いじゃないけど、とても面白いとは言いがたい作品だったと思う。正直読んでてキツかった。

・カーボネーター / 村肝篤仁 - ★★★★☆

キャラクターが個性的だった。主人公ジェイコブの「炭素操作」という能力も地味だけど、言い換えればシンプルで、いくらでも応用が効いたアイデアが出せそう。ただ冒頭の回想に出てきた少年と、本編にて突如として現れる大道芸人が同一人物というのは中盤まで読んでいかないとわからなかったので、そこはバレバレなくらい匂わす描写が欲しかったかな…妙なしこりが残ったまま読むかたちになってしまった。絵に力があるから読み応えは充分だったのだけど、ストーリーは良くも悪くも最近流行りの「ヒーロー物」なのでどうしても『僕のヒーローアカデミア』と比べてしまいそう…

 

予想は、

本命:GALAXY GANGS

対抗:カーボネーター

大穴:少女復旧リカバリーQ

かな。

 

以上。

2015.09.06

タワーレコード渋谷店のアニメ「干物妹!うまるちゃん」インストアイベントに行ってきたので日記。

 

内容は、妹Sの全員によるOP・EDとそれぞれのカップリング曲のライブとトーク。とても楽しいイベントでした。アニメの公式イベントってほとんど行かないんだけど、純粋に楽しかった。

 

以下、色々。

 

うまるちゃん役の田中あいみさんは、とても背が小さくて150cmないんじゃないか、というくらいで干物妹モードのうまるちゃんっぽさがあった。歌はお世辞にも上手とは言えない(というか"かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!"のときは裏でボーカル音源もうっすらかかってた)けども、それでも美妹モードと干物妹モードの歌い分けは完璧だったのがすごい。田中さんといえば本編での美妹・干物妹・UMRの演じ分けが素晴らしいのだけど、歌でもそれが出来るのはただただすごい。

海老名ちゃん役の影山灯さんは、田中さんとは対照的にとても背が大きかった。他の3人と比べても一際大きくて、田中さんの頭のてっぺんが影山さんの肩…というくらいに大きかった。公称162cmらしいけど果たして…本人は海老名ちゃんの引っ込み思案なイメージとはちょっと違くて、トーク中の相槌やツッコミが的確だったのが意外。身長のこともそうだけど、ニコ生だけだとわからないことがあるので新鮮。

きりえちゃん役の白石晴香さんは、上記の2人とは違って「ニコ生の通りのリアルきりえちゃん」。トークテーマのひとつに「アニメの好きなところを語る」というのがあったのだけど、田中さんと影山さんはそれぞれ好きなエピソードを語っていたのに対して、白石さんは「しっ、師匠がニヤってするところ全部です!(独特の震え声)」と答えていたのが印象的。他のエピソードも「自分の好きなスタイリストさんが来て思わず声を上げてしまった」のを「奇声を上げていた」と言われてしまっていて思わず笑ってしまった。あと歌唱力が4人の中で一番すごかったです。

シルフィン役の古川由利奈さんは、完全なまとめ役。とてもMCが上手で、トーク回しや堂々とした態度、しっかりとした喋りはかの園崎未恵さんを思い起こさせるほどだった。それこそ妹Sの中の「お姉ちゃん」役といった感じ。いつも無軌道で、唐突で、底抜けに明るいシルフィンとはまったく違った人柄で、シルフィン役の古川さんというよりは古川さん個人として好感が持てた。古川さんが中心に喋って、影山さんが的確な相槌を打ち、田中さんが笑い、白石さんがいじられるという図はフリートークならではだったんじゃないかなあ。ニコ生でもなかなか見れない絵だったと思う。

 

動画工房の作品で、作品内ユニットとしてイベントというのは最近だと「未確認で進行形」がそうだったので、うまるちゃんの「宴・THE FINAL ~そして伝説へ~」も行きたいなと思います。

ともかくまずはBD…特典に悩むなあ。しかし本当に楽しかった…

 

以上。

2015.08.19

早速、劇場版NARUTO "BORUTO NARUTO THE MOOVIE"を見てきたので感想。

 

結論から言うとすごく面白かった。

家族のいなかったナルトが家庭を持つも、父親としての在り方がわからずに火影の立場と父親の立場に板挟みにされて息子とすれ違う。それに手を差し伸べるのは過去に家族を亡くしたサスケであり、サスケは「師匠」という立場から親友とその息子の関係を見守る・という構図は原作を読んでこそだなあといったところはあるけど、それでも非の打ち所のないストーリーだったと思う。ていうかサスケ優しくなりすぎだろ。あの頃の尖ってたサスケはどこにいった。しかしまあ、ただただ単純に痛快な劇場アニメ作品だった。NARUTOファンでなくとも「全部読んだ」という人には是非見てほしい。

 

以下ネタバレ。

 

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2015.08.12

劇場版NARUTO "THE LAST NARUTO THE MOOVIE"を見たので感想。

 

平たく言うとナルトとヒナタが結婚するまでの話…というか花嫁奪還作戦?NARUTOの恋愛描写といえば、サスケに対するサクラの一途一辺倒な想いとシカマルとテマリのサスケ奪還編から始まるカカア天下、アスマと紅くらいしかなかったので、NARUTOとして見るラブストーリーは新鮮。今作は忍界での事件はエッセンスに過ぎず、メインのナルトとヒナタの馴れ初めから始まる恋愛描写は全部が甘酸っぱくて最高。アカデミーの頃からずっと好きだったサクラから、妻に選ぶヒナタに変わるナルトの想いの変遷も、道中かかる幻術とサクラの台詞でまったく無理なく描かれていたのが小気味よかった。

 

数々の伝説的な作画を生み出したNARUTOチームなので作画は一級品。ナルトと花嫁姿のヒナタが転生眼をぶち壊すシーンはケーキ入刀のメタファーかな。ここだけ作画がめちゃくちゃすごかった。最後のナルトvsトネリのシーンは"ノエイン"第12話のカラスvsフクロウを彷彿とさせて最高に漲るシーン。中村破片が特徴的…というか中村破片が使われていたのはここだけだった。誰の原画だったんだろう…かなり松本憲生氏っぽかったんだけどクレジットはなかった。月をバックにキスする男女っていうのは"交響詩篇エウレカセブン"第50話的でとてもいい。

 

ファンサービス的な演出も良くて、成長した木ノ葉丸がアスマそっくりだったりとか、中忍試験ぶりにサクラの「幻術に強い」設定が出てきたのは思わずニヤリ。ビーの「俺にナルトは殺せない」も良かった。あとエンディングのカットのネジの遺影は正直涙モノ…

 

視聴者の視点と登場人物(主にヒナタとナルト)の視点が交錯する演出は少し"イノセンス"的で若干のくどさを感じたのと、地球vs月の戦いが始まると少し大味になってしまったかな・というのが難点だった。もっとも話の中核が「ナルトとヒナタの話」なので仕方ないとは言えるけど。ヒナタのCVが水樹奈々さんだったのは何か必然だったように感じた。

 

現在公開中の"BORUTO NARUTO THE MOOVIE"では、今まで本誌にしか載っていなかったフルカラー版最終話が手に入るそうなので劇場まで見に行きたい。

 

以上。

2015.07.13

2015年の春期アニメのうち見ていたものの5段階評価と感想。

 

・ハロー!!きんいろモザイク - ★★★★☆

日常系・きらら系アニメの2期となるとそれこそ「けいおん!」のようにドラマチックなエピソードを挟んだりしない限り、往々にして…といった感じなのだけど、きんモザに関しては前期と一切変わることないのに面白いといった印象。正直前期より面白かった。

おそらく要因はカレンの存在。基本的に「しのぶとアリス」、「陽子と綾」といったコンビの構図があるのに対して、カレンだけは誰とでも組めるジョーカーのような立ち位置になっていて、カレンが的確なタイミングでひとり歩きすることで展開に緩急が生まれて飽きがこない作りになっている。原作は4コマ漫画だから100%計算されているとは考えにくいけど、こういったキャラはとても大事だなと思った。日常系アニメに関しては特に。

あとこの手のアニメにありがちなお色気シーンがまったくなかったのも良かったと思います。

てーきゅう 4期 - ★★★☆☆

・高宮なすのです!~てーきゅうスピンオフ~- ★★★☆☆

2本まとめて。制作会社が変わったとはいえ、依然として相変わらずのてーきゅう。特に語ることはないです。5期も楽しみ。

・響け!ユーフォニアム - ★★★★★

青春が俺を殺しに来る!!

番組の情報が出てから3話あたりまで「けいおん!3期」とはしゃいでいた自分が恥ずかしい。罰したい。とても面白い人間ドラマだった。前期のSHIROBAKOとはまた違ったドラマで、一度崩れた部活が瀧先生と部員たちの手で立ち直っていく姿にあれよあれよと引き込まれてしまった。

実際、主人公たちの人間関係は吹奏楽部の再興とはあまり関係なく、ほとんどなし崩し的に環境の変化に流されていくのだけど、その変化の奔流で移り変わっていく登場人物の心境がストーリーに作用していき、見ているだけのこちらも実際に吹奏楽部の傍で見ている感覚に捉われてしまった。

第11話での再オーディション直前の久美子と麗奈のやりとりが一番すごかった。特に動きがあるわけではなく、純粋なセリフ回しだけで身の毛がよだったのは初めてかも。最終話も物語のオチとして最上級で、個人的にはもうこれ以上の話は見たくないなって思うほど良かった。2期とか劇場版とかはあまり見たくない。

トリアージX - ★★☆☆☆

まず話が…取ってつけたようなエロティック×ガンアクションとサディスティックな描写といった感じで本当に乳くらいしか見るところがなかった。

キャラデザが「かのこん」や「れでぃ×ばと」、「マケン姫っ!」の高見明男なので、そういった意味でもBDで見るのがいいかも…最終話は画面の9割が湯気だったし。

・えとたま - ★★★☆☆

CGがすごいな、と。

ストーリーは単純にかわいい女の子キャラがたくさん出てくるドタバタコメディで、誰かが「2015年のデ・ジ・キャラット」と言っていたのには納得。実際00年代の萌えアニメの空気を感じるつくりで、なんだろう。「七人のナナ」とか「ななか6/17」がやってた頃を思い出す…

第3話で急にウリたんが死んだ…と思ったら翌週あっさり「転生」というかたちで復活したときは思わず「僕が求めてたのはこれだよーーッ!」と声に出してしまった。

まあ、萌えアニメ以上でも以下でもなく、純粋にキャラに溺れるアニメかなと思います。みんなかわいい。

放課後のプレアデス - ★★★★☆

自動車メーカーのスバルとGAINAXのコラボが原案ということで、どういったアニメなのかという概要が一切掴めなかったのだけど、額面通りに「大人の絵本」です。純粋無垢な魔法少女ファンタジー。昨今の「魔法少女」にはあまりいいイメージがないので、こういった正統な魔法少女は逆に新鮮。

話のロジックもよく出来ていて、第8話でななこが河原で拾った石が会長だった理由が、第10話でみなとのせいだったことが判明するところには爽快感を感じた。こういったところも「大人の絵本」といえる所以かな。最終話で、重なり合ってた5人の運命線が別々になって、最後にすばる個人の運命線にフォーカスするという展開は、読めていたとはいえグッとくるものがあった。本当にキレイな話だったと思う。

ドライブシャフトのSEにスバル車のエンジン音が使われているというのが、企業を前面に押し出しすぎやしないかと少し不安であったけど、まったくそんなことはなくて良かった。話数ごとに出てくる惑星の薀蓄も、本筋にはあまり関係なくとも、ひと味が利いていてgood.

パンチライン - ★★☆☆☆

前半はアレ。後半はそこそこ…といった印象。第7話以降の所謂「2周目」は、伏線が見え見えだったのに結構面白かった。でもこれ言ってしまえば「ひぐらしのなく頃に」だよなあ…とはいえ、最終回の遊太の決意は少しグッとくるものがありました。

アクションシーンも結構見応えがあり、特に最終回の遊太とグリコの殺陣のシーンで、刀の動きを腕の振りより少し遅らせて動かすことで重量感を表現していたのには作画の機微を魅たという実感があって良かった。遊太の声が井上麻里奈さんで、少年の声はちょっと無理あるなあと思ってたら、それも含めて伏線だったのにはメタ的だけど思わずニヤリ。

しかし、なぜ「劇伴:小室哲哉」をウリにしていおいて主題歌も小室サウンドにしなかったのか…そこも小室哲哉であって欲しかったな…

魔法少女リリカルなのはViVid - ★★★★☆

なのはシリーズ第4弾の前半。前シリーズのStrikerSは少々陰鬱とした感じだったし、今作の主人公、ヴィヴィオのバックグラウンドが少し複雑なのでちょっと警戒していたところもあったのだけど、一切そんなことはなく楽しめました。というか少しほんわかしすぎ?

全体的にもうなのはの頃とは違って、ほとんどストライクアーツがメインになってしまっているのはちょっと残念。「魔法少女」の通り、もっと魔法メインの子たちが出てきてもいいなあ。ヴィヴィオがストライクアーツを扱う以上、もっともなのかもしれないけど。

まあまだ前半なので、後半どうなるか…ただ、やはりシリーズを見ていないと取っ付きにくいところはあるかも。ヴィヴィオとアインハルトの関係は少しだけなのはとフェイトに似通ったものを彷彿とさせるので、これを機に劇場版を見直すのもいいかもしれない。それこそ、ヴィヴィオがインテリジェントデバイスに名前をつけるシーンはシリーズを見ていてなおグッとくるし。

余談だけど、なのはとフェイトの身体つきを見て時の流れを感じてしまいましたので懺悔。

ニセコイ: - ★★★☆☆

1期は原作ファンをバカにしているとしか思えない出来だったので期待は薄かったけど、どっこい2期は致命的にニセコイに合わない新房演出が鳴りを潜めていて良かった。

一番面白かった回は、本編とはまったく関係のない第8話の「マジカルパティシエ小咲ちゃん!!」。正直、マジパテの方をシリーズ化してもいいんじゃないかなってくらい面白かったです。あとはやっぱり原作でも好評な第10話。梶裕貴さんが普段の集とはまた違った演じ方を見せてたと思います。個人的には集とるりの関係が好きなので、この調子で原作:第113-115話も映像化しないかなあ。いい話なんだ。

LiSAさんのOPがいいですね。映像に込められた意図はちょっとわからないけど…EDは内山夕実さんの曲がすごく良かったです。エレクトロニカ

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編 - ★★★★★

「素晴らしい」の一言に尽きる。最終話ではとにかく泣いた。おそらく人生でも一番と言っていいんじゃあないかというくらい泣いてしまった。生きてて良かった。davidの作るジョジョアニメが放送される世界に生まれて良かった。2時間泣いた。長いので脚注(マウスオーバーで→*1)を使って書きます。

アニメオリジナルのシーンが本当に「補完」の意味で、一切蛇足になっていないのがすごい。第25話の「写真」*2のシーンなんかは一切の矛盾点がない完璧な補完でありながら、ファンに対する「粋なはからい」すぎて、エジプト編が始まって5分程度なのにもうボロ泣きしてしまった。あと第30話あたりからポルナレフがイギーを気にかけて*3いるのが涙を誘う。しかも最終回に最後、承太郎とジョセフが日本行きの飛行機に乗る場面を追加していて、そこで承太郎が「写真」を眺めて終わり。おそらく権利関係で"GET BACK"*4はダメだったんだろうなあと直前まで思っていたところに、このオリジナルのラストで僕のダムは決壊。他にも色々オリジナルの補完シーンはあるのだけど、この辺りで割愛…。

演出も気合の入ったシーンが多くて、第35話のダービー兄がコールしようと声を絞りだすシーンをロトスコープなどを使って描いていたのには舌を巻いたし、第46話で花京院がザ・ワールドの能力の謎を解き明かすシーン*5は、視聴者のこちら側もジョセフたちの状況を体験したような気持ちになった。特に花京院vsDIOのシーンは、漫画では出来ないアニメの表現をふんだんに使っていて、ただただ感激してしまった。

しかも本編に限らずDVD/BDのCMも本当に愛に溢れていて、アヴドゥルと花京院のCMは、彼等が本編で命を落としたあとに味のあるセリフ*6でまとめていてくれるのがグッときた。原作を何度も読んでいるのに、それでもグッときてしまった。

と、まあ語りだすとキリがないのでここまでとするけど、本当に20年以上の時を経てアニメ化した作品なのかと思うほどの面白さでした。何度も何度も読んでいるのに新鮮。アニメ作品としても本当によく出来ているので、ファンならずともオススメです。

・ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか - ★★★★☆

今期のヤスダスズヒト枠…なんてネ。

それはさておき、なんだか世間じゃ青い紐があーだこーだ言われてましたが、めちゃくちゃ面白い剣と魔法の正統派ファンタジーでした。舞台設定がMMORPGをモデルにしているのだけど、世界観に上手に浸透・反映しているのも魅力的。

設定としては「凡百にして凡夫で凡人な主人公が実はとてつもない能力を持っていて~」といった感じなのだけど、その「とてつもない能力」が主人公を振り回してしまいストーリーがどっちらけ…というわけではなく、主人公が真面目に頑張って着実に自分自身でステップアップしていく物語。もちろんピンチになると能力が花開いてといった王道は踏襲しているのですが、それがまったく気にならない自然さで、話の筋立てを邪魔しないのはすごいなと思いました。ヴェルフの登場は些か唐突さがあったのだけど、このへんは原作だともっと細かく描かれているのかな。

冒険譚としてとてもよく出来た物語だったし、主人公に感情移入、というか没入できるタイプのアニメだったと思います。ただ、ベルの成長の物語としてはとても良かったのだけど、ベルを取り巻く環境、とりわけフレイヤの企みについてはほとんど触れられてないままなので続きが見てみたいです。 

・終わりのセラフ - ★★★☆☆

ジャンプSQ.連載のダークホラー。分割2クールということで、まずは前半戦。

声優さんのそれぞれのキャラクターに対するイメージがばっちり合っていて、全員違和感がなかったと思う。特に飄々、毒舌ながら女の子らしいところは女の子らしいシノアが大変かわいらしかったです。この辺は演じた早見沙織さんの力量によるものかな。

ストーリーに関しては、割とよくあるような吸血鬼モノのダークホラー・ファンタジーといった感じだし、終わりのセラフ計画についてはほとんど何も解決されないままだったのがちと残念。あとやっぱり吸血鬼としてのミカエラ側の話が足りなかったな…もっともまだ前半なので、ここからどう話が動いていくのかが楽しみではあります。最後のフェリドも気になるし。

澤野弘之の手掛ける劇伴も良くて、[nZk]としてのOP/EDも「アルドノア・ゼロ」で確立されたものがより盤石になったな、といった印象。OP映像も梅津泰臣によるものなので見応えアリ。クルルさまくるくる。

最終話の美術が荒廃した町並みなのに美しいのがとても印象的でした。

Fate/stay night [UBW] - ★★★★★

最高だった。OPの"Brave Shine"からもう最高だった。

キャスターと柳桐寺のくだりは少し中だるみしてしまったところもあったのだけど、その後のアインツベルン城、ギルガメッシュ登場、柳桐寺決戦は本当に息つく暇なく見てしまった。

アニメオリジナルのシーンが、「Fate/Zero」を見ていることが前提となっているのはあるにしても、原作シナリオの補完としてとてもありがたい内容だったし、それこそ原作でちゃんとプレイしたのは[Fate](セイバールート)のみの自分としては半分新鮮な感覚で楽しめた。

セリフ回しも凄まじく、イリヤバーサーカーへの想いを口にしながら散りゆくシーンや、アーチャーの英霊としての苦悩を吐くシーン、特に士郎が『無限の剣製』を詠唱するときや、ギルガメッシュと対峙した際の「いくぞ英雄王――武器の貯蔵は充分か」には打ち震えてしまった。正直、個人的に、衛宮士郎という人間があまり好きではないのだけど…声優さんはすごい。

最終回がエピローグというのもなお良し。Zeroのアイツが時計塔の教員として出てきたときはワッとなってしまった。

劇場版の「Heaven's Feel」も楽しみです。ものすごく。本当に。

・プラスティック・メモリーズ - ★★☆☆☆

1話はとても良かった。A.Iやアンドロイドに関するSFとしてプラスティック・メモリーズの舞台設定はとても好きで、それこそアイザック・アシモフロボット三原則から先のロボット倫理の話を期待していたのだけど…いかんせんただの「時限爆弾付きの命との恋愛ドラマ」だったのが残念だった。別にアニメじゃなくてもいいじゃん。

最終回のアイラとツカサのやりとりの演出は結構良かったんだけど、なんでアイラが普通に機能停止したのかが未だにわからない。感動とかそういうの以前にターミナルサービスってなんだったの?といった疑問が上回ってしまった。なんか大事なところで設定が穴だらけだったなあ…

とはいえ、題材や世界観はとても良かった。考えてしまうことも多かったし、こういう世界を生命倫理や哲学の方向から見た作品が見たいと思いました。

・うたのプリンスさまっ♪マジLOVEレボリューションズ - ★★★★☆

3期が始まるというのでいよいよ見ようと思い立ち、dアニメストアにて1期2期を一気に視聴…正直少しナメていたところがあったのも含めて、めちゃくちゃ面白い!!ということで楽しみだった3期だったのだけど、本当に毎回面白かったし曲もカッコイイ。

最後2話でST☆RISHvsカルナイになって、あれ、尺足りるかな?なんて思っていたところにHE★VENS登場には痺れた。しかも即4期が発表。こういった広報を見てても、うたプリはファンに愛されてるしファンを大事にしているなと思う。

ただどうしても、毎期毎話、各エピソードとして個人個人にスポットを当てていたのに最後のオチで急にストーリーがついちゃうのでちょっとついていけないところは否めない。個人的には春ちゃんとプリンスたちのキャッキャウフフなお話が見たいんだよなあ。もっとも4期は明確にST☆RISH&QUARTET★NIGHT vs HE★VENSになりそうなのでそういう部分を期待。

曲単位だと寒色組が一番好きです。エピソードだとカミュ回。プリンスは翔ちゃんが一番好きだなあ。

・てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう - ★★★☆☆

私は声優ラジオを聞かないタイプの人間なのだけど、声優ラジオというのはこんな感じなんだろうな。しかしまあ面白かったです。アドリブパートが本当に面白い。あと…声優さんってスケベだなあ…

声優さんに興味が強い方ではなく、ダメ絶対音感(「かってに改蔵」を参照)もとんちんかん、演技の機微にも疎い私だけど、楽しいアニメ…アニメ?でした。特にお化け屋敷の回が好きです。もちろん百合狼も。

アフレコを先に絵無しでやって後からCGモデルを動かす手法は驚きました。しかも一人の手によるものだったそうで。感嘆。

・SHOW BY ROCK!! - ★★★☆☆

ソシャゲが始まった当初は「サンリオがとうとう血迷った…」なんて思ったのだけど、よく考えたら「おねがいマイメロディ」や「ジュエルペット」の例があるのを思い出して少し納得。

とはいえ、ピューロランドを主軸に今までやってきたサンリオが手掛ける深夜アニメというのはどうなんだろう…?と疑問はまた出てきたが、なんてことはなく、子ども向けアニメに少々の深夜テイストを盛り込んだアニメでした。キャラクターはとてもよく洗練されていて、とにかくみんなかわいいし、それぞれコンセプトがはっきりしたデザインだったと思う。

基本的にバンドがテーマの世界だったので、音楽もイイ曲が多かったです。ここも各バンドにそれぞれ個性があって良かった。本当にサンリオらしくキャラクター推しのアニメだったと思う。

あとこれもCGがすごかった。レンダリングもライティングも滑らかでキレイだった。個人的には人型のCGも見てみたかったです。

攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE - ★★★☆☆

攻殻機動隊GHOST IN THE SHELLのリブート版…という解釈でいいのだろうか。とにかく、攻殻機動隊における「公安9課」の結成までの物語。

正直、border:4を最初に回してその後に1から順番、最後の2話で新作エピソード…というのはとてもわかりにくかった。border:3までは全部DVDで見ていたのだけど、それでもわかりにくかった。TVシリーズ用に作ったものではないOVAを2話にかけて放送していたのもわかりにくかった要因かな…最終エピソード(第9、10話)のPYROPHORIC CULTも新劇場版に繋がることが前提の話なので、現時点では評価がしづらいです。

とはいえ、ARISEそのものは電脳義体を効果的にトリックにした物語として面白いし、攻殻機動隊ファンでもifの物語として楽しめるのと思うので、是非ともDVD/BDで見て欲しいと思います。ただ軍事要素、警察組織要素はちょっと薄いかな。

山田くんと7人の魔女 - ★★★☆☆

個人的に「(当たり外れはともかく)初連載に続いて2作目の連載作品もメディアミックスする漫画家は本当の天才」と思っているところがあって、例えば荒川弘先生(「鋼の錬金術師」、「獣神演武」)や松井優征先生(「魔人探偵脳噛ネウロ」、「暗殺教室」)などが例に挙げられるんだけど、この「山田くんと7人の魔女」の吉河美希先生も「ヤンキー君とメガネちゃん」に続いてなので、つまりそうなんだと思う。師匠の真島ヒロ先生もそう。

話としては、「魔女」と呼ばれる超能力を取り巻く、ヤンキーの男子と優等生の女子の学園ラブコメ。しかもこの魔女の能力の発動条件のほとんどが「キス」。正直最初は「高校生が誰かれ構わずキスしまくるってなんだ!?ラブコメなの!?色々破綻しないか!??」と思ったけど、結構みんな躊躇せずにキスしまくるし、なんなら男同士もするのでこっちもそんなに気恥ずかしくなることなく見れた作品だった。シチュエーションって大事。

学園モノとしてもよく出来ていて、例えば、白石うららは他の女子生徒にイジメを受けながらもそれを一切意に介さない冷徹キャラ…と思えば超研部の合宿を心から楽しんでいたり、滝川ノアは大人である我々からしたらなんてことはない問題に苦しんでいて、それぞれが異能力を持った創作の登場人物でありながら「高校生らしい喜怒哀楽」を持っていて、深く没頭できたと思います。最終回も少年誌の直球ラブコメらしく収まるべきところに収まったハッピーエンドで良かったです。

血界戦線 - ★★★★★

トライガン」の内藤泰弘先生原作で、BONES制作で、松本理恵監督のアニメ作品が面白くないわけがない!!と放送前に息巻いていたのだけど、本当にめちゃくちゃ面白い。

松本監督の演出は大好きで、最初に意識したのは演出を担当していた「フレッシュプリキュア!」第12話『みんなで変身!フサフサ大作戦!!』。その後調べて思い返してみると「Yes!プリキュア5GoGo!」第36話『危ない!ファイブDEチャンス!(前編)』にはもうこの手法だったと思う。以前の監督作の「京騒戯画」はストーリーが難解すぎて少々ついていくのが大変だったので若干の危惧はあったけども、原作がこうスラップスティックだとこの演出が実に合う。

UNISON SQUARE GARDENの歌うEDは今期最高の曲だったし、映像も、めちゃくちゃ楽しそうにどんちゃん騒ぎする登場人物の様子が見ているこちらも楽しくなってしまう。アニメーション作画として作画枚数が極端に少ないっていう話(「血界戦線 ED 作画」で検索すると出てきます)ももちろんなんだけど、最終回直前特番でUNISON SQUARE GARDEN田淵智也氏が語っていた「カット割りや人物の動きが絶妙に曲の拍からズレていて、まるで生きているように動いている」にはハッとさせられた。

ジャズやフュージョンなんかが中心の劇伴もヘルサレムズ・ロット(異世界)と化して常に曇り空ながらもそれを日常として受け入れてしまったニューヨークという町並みにマッチしていたのが印象的。

11話のホワイト/ブラック/絶望王/幼ホワイト/幼ブラックを演じ分けた釘宮理恵さんもすごかった。

と、まあ一切が絶妙に噛み合った作品だったと思います。まだ放送未定だけど最終話が楽しみです。

・グリザイアの迷宮/楽園- ★★★★☆

前シリーズの「果実」がヒロイン一人一人を攻略していくアニメなら、今シリーズはヒロインたちが一丸となって攻略しにくるアニメだ!…とまあ冗談はさておき、今シリーズはとにかく主人公の雄二のバックボーンに注視。

実際、エロゲの主人公は、「主人公」とは言え主役はヒロインなので、あまりパーソナリティが与えられてなかったりするのだけど、今シリーズの雄二は幼少期から現在に至るまでのバックボーンの洗いざらいが語られている上に、最後はクッパ大王に攫われたピーチ姫よろしく、完全に「ヒロイン」然としていたのが印象的。というか昇格?

とはいえ、基本的には美浜学園のヒロインズは準主役で、目立っていたのは麻子と一姫かな。二人とも雄二の人格を形成した人物なのでそういった面で強調されていたのがとても良かった。少し調子っ外れなオチも秀逸で良かったです。本当に原作やりたい。

 

夏は「干物妹!うまるちゃん」がとても楽しみです。

 

以上。

*1:こんな感じにポップアップします。

*2:第5部の最初の方で、承太郎がエジプトの砂漠でジョースター一行全員で撮った写真を眺めるシーンがあるのだけど、その「写真」を撮るシーンを追加した。確かに、花京院がこの直後にゲブ神の攻撃で眼にダメージを負って一時戦線を離脱してしまうし、花京院が復帰すると同時にDIOの館に乗り込むので、イギーを含めた5人+1匹で写真を撮るのはこのタイミングしかない。しかもSPD財団に念写用のポラロイドカメラを持ってこさせて、動作確認のためにSPD財団の職員が写真を撮る。

*3:イギーは気ままなので他の4人と別行動が多くてDIOと戦う意思を見せるのも最終決戦の直前なのだけど、ポルナレフがヴァニラ・アイス戦で死にゆくイギーに対して「好きだった」と気付くシーンのために補完。

*4:原作ではジョセフがカセットウォークマンTHE BEATLESの”GET BACK”のカセットテープを差し込んだあと、承太郎とジョセフは日本行きのゲート、ポルナレフはフランス行きのゲートに向かうシーンで終わり。

*5:原作では、花京院が半径20メートル エメラルドスプラッシュを放つ→DIOが時を止める→花京院の腹をぶち抜く→花京院、給水塔に突っ込む・と、状況を「時の止まった世界」を含めて時系列順に描いていたが、アニメでは、花京院が半径20メートル エメラルドスプラッシュを放つ→突然、花京院が給水塔に突っ込む→花京院がザ・ワールドの能力の謎を解き明かすときに「時の止まった世界」を描写・と展開させた

*6:アヴドゥル「思えばインドで奇跡的に一命を取り留めたのも、この瞬間、大切な仲間を守るためだったのかもしれない。ハハッ、泣くな、ポルナレフ! イベントで会おう!」、花京院「ジョースターさんたちと出会えて本当によかったと心から思います。 困難な、しかしとても楽しい旅でした。エジプト編ブルーレイ、好評発売中。後は頼みましたよ、承太郎。」

2015.04.11

2015年の冬期アニメのうち見ていたものの5段階評価と感想。

 

神様はじめました◎ - ★★★☆☆

1期通り、ヤマというヤマもなくオチというオチもなくな印象。それ故に安心して見ていられる。

七々生を取り巻くキャラクターそれぞれにスポットが当たっていながらちゃんと巴衛との話が進んでいく過程は小気味よかった。OPの映像が好き。

暁のヨナ★★★★☆

近年だと「夏目友人帳」「それでも世界は美しい」に並ぶ魅力的な花とゆめ作品。

時代劇戦記といえばいいのだろうか。宮廷で寵愛を受けていたお姫様が幼馴染の手により父王を殺され、転落し、そこから這い上がるストーリー。

ヨナ姫を取り巻くキャラクターも魅力的かつ、ヨナ姫の成長がなんら滞りを見せることなく進んでいくのでどんどん惹きこまれる作品だった。特にヨナ姫がヤン・クムジを手にかけるシーンは色々な感情、感想が渦巻いてしまった。

アニメで描いた部分は四龍すべてを仲間に引き入れて一幕と少し物足りなかったので、是非とも2期もやってほしい。

テンポの良さと少しハズし気味にも思えるギャグがいいスパイスだった。

・美男高校地球防衛部LOVE! - ★★★★☆

最初から最後までバカバカしくて面白かった。くだらない!それがいい!といった作品。

スマートフォン乙女ゲームメディアミックスでサービス開始とアニメ開始が同時だったのだけど、これがなかなかどうして設定の枠をはみ出すことなく自由に描いていて面白かった。

特にキャラクターがくどくない絶妙な濃さで眺めているだけで飽きなかった。これだから女性向けはやめられない。

ウォンバットきゅんが超キュート。モフモフしたいでアリマッチョ。

ガンダムビルドファイターズトライ - ★★★★☆

前作の7年後が舞台ということもあり、ほとんど一新されたガンダムビルドファイターズ。前作のキャラもほぼ出てこなかった(ラルさん、チナちゃん、メイジンだけ。ニルスはゲスト、セイは出ても顔は出さず)こともあり、少しやきもきしたのはあるが、これはこれで制作の意図を感じる演出でもあった。

今作のガンプラバトルは、前作の1on1やバトルロワイヤル形式と違って、3on3が主体ということで戦術に幅があって大変良かったと思う。戦術バランスを近・遠・サポートに振ってみたり、合体してみたり、個人の能力のみで集めてみたりで、各チームがそれぞれ特色を出していたのが印象的。

しかもそれでいてワン・フォー・オールが正しいだとかスタンドプレーだけではチームプレイには勝てないみたいな説教臭いことがなかったのが良かった。どのチームもいいチームなんだよなあ。

ストーリーに関しては単純明快なロボット熱血バトルモノなので割愛するが、個人的にはもう少しドラマ性があってもよかったかな、と思った。もっとも前作が、ガンプラバトルを盾に暗躍する悪い大人たちと翻弄されるメイジンやアイラ、立ち向かうセイとレイジのコンビだったので、トライも同じわけにもいかないのはわかるのだけど…個人的にはフミナ・ギャン子・シアとセカイのラブコメがもうちょっと見たかったな。ただ最終回はやりたい放題でめちゃくちゃ笑いました。

トライは全国編で終わってしまったので世界大会編も見てみたいな。

艦隊これくしょん -艦これ- - ☆☆☆

なんなんだこれは。

美男高校やモバマスがキャラ設定の正解のパターンならこちらは失敗のパターン。

元々がご存知大ヒットソーシャルゲームで、ゲーム本編のキャラクターの性格や設定にそこまで厚みがないので仕方ないといえば仕方ないのだが、とにかくユーザー側の創作を盛り込みすぎてしまいストーリーに歪みが生じていた。

話題になった、4話における如月轟沈も、個人的にはドラマを煽る展開としての期待はあったのだけど、5話以降ほぼ一切触れられることなくオトボケ日常回が続くという謎の脚本。その後、夕立の改二改修を皮切りに突如として作品を覆うシリアスムード。急に出てくる「艦娘の前世は実在した艦である」ことを仄めかした赤城のセリフ…

どうも史実をなぞった展開だったらしいのだけど、何もかもが中途半端で、結局ドタバタを描きたいのか戦闘を描きたいのか…何を伝えたいのか以前に何がしたいのかわからない作品だった。抜錨や戦闘のシーンは良かったです。

2期があるみたいだけどウーン。

寄生獣 セイの格率 - ★★★★★

制作発表からキャストの舞台挨拶コメントまでずっと嫌な予感しかなかったが…

放送後の私「なにコレ!めちゃくちゃ面白え!!」

本当にとても面白かったです。久々に「MAD HOUSEだ!」といった出来。

何よりミギー役の平野綾さんの演技が凄まじい。舞台挨拶のときに本当に原作が好きなのは伝わっていたのだけど、あそこまでミギーの心境の変化を表現していたのには素晴らしいの一言。

散々言われていたキャラクターデザインもいざ始まってみると、原作ではさほど変化を見せなかった新一の外見を、うまく「アニメーションとしての寄生獣」に合わせて表現していたと思う。母の仇を討ったあとは原作通りのデザインに変わったところも秀逸で思わず膝を打つほど。時代背景も実際、今さら90年代が舞台というのも…といった部分もあり結果的に上手かったなと思う。

劇伴も現代的でありながら「場面の状況を表現する」という点で非常に良かった。

まさしくダメな点が見当たらない作品でした。花マル。

・SHIROBAKO - ★★★★★

本音を言えば、1クール目はこの作品は好きではなかった。でも面白かった。2クール目は本当に好きになった。めちゃくちゃ面白かった。

他のP.A.WORKS作品にも共通するのだけど、とにかく人間の描写が上手い。

作品によっては、良い悪いも含めて、多大な影響を与える要素なのだけど、これはとにかく宮森あおいという一人の女の子に全人類が応援を捧げる、といった魅力があって、それに加えて全員キャラクターにメリハリがあると感じました。

アニメ業界の描写も、誇張しすぎず控えめでない上手い見せ方で、制作の意思と意図が伝わる作品だと思います。

アニメ業界を抜きにしても上質な人間ドラマなのでアニメが好きでなくても是非。

・東京喰種 ト―キョ―グ―ル √A - ★★☆☆

原作とは少し違うifの話…と見せかけて単純に尺を調整するためだけの設定変更。1期と同じく「わかっていない」と言いたくなるようなシーン構成…ファンとしてはやはり納得いかない部分も多々あったけど、でも最終決戦のオリジナル展開はすごく面白かった。

ただ、最終回はやっぱり原作を読んでこそ解釈に至る…といった感想は否めなかったな。原作ファンの自分としてはとても満足のいく出来だったのだけど、そうでない人は謎のオチだったように思える。

雛実が回を違えるたびにファッションが変わっていたことだけでも★1つ追加。

冴えない彼女の育てかた★★★★☆

第0話(実質の第1話)でいきなり温泉回をやって視聴者を引き込み、それから主人公とヒロインたちの出会いを描くのにはやられた。そんなの見てしまうに決まっている。

4人(5人?)いるヒロインたちだけど、本質的なヒロインは加藤恵なのかな。

加藤恵の「影の薄いヒロイン」というのはなんとも斬新で、そのために、口元をあえて隠す・視界の中心にヒロインを置かない・わざと遮蔽物で隠す、といった完全にヒロイン扱いしていない描写がとても上手いなと思いました。

しかも、加藤恵以外のヒロインはキャラクターも濃く画面で魅せなくとも勝手に際立つので、それ故に加藤恵が引き立つなあと思いきや、加藤恵もヒロイン度が上がっていくとともに精彩が際立ってきて、しかも周りの登場人物がキャラクター性を損なうことなく全員浮き彫りになっていくのに驚きました。これはすごい。

ストーリーも、全員が倫也とともに自身の抱える問題と向き合って、サークル活動に与していくというかたちで面白かったです。原作ファンによると今回のアニメはまだ序章に過ぎないみたいなので続きも見てみたいな。

ED好きなんですけど、やっぱり「沢井美空さんが普通の歌うたってる!」という感想でした。好きなんですけどね。

・幸腹グラフィティ - ★★★☆☆

料理・グルメ漫画をシャフトがアニメ化するというのは自分自身とても不安でたまらなく、実際「どうせ料理は実写にするんだろ」といった憶測も流れていたのだけど、蓋を開けてみれば一切そんなことはなく、本当に美味しそうな作画の料理が画面を占めるという、まさに飯テロアニメ。腹が減る。

しかもいざ食事のシーンになると、キャラがみんな美味しそうに食べるのが小気味よい。料理アニメというよりも食事アニメかな。島袋光年先生のトリコもそうなのだけど、こういったテーマだと、料理が美味しそうよりも食事シーンが美味しそうな作品の方が魅力的に映るなと感じた。

予告がすごくかわいかったです。

・銃皇無尽のファフニール★☆☆☆☆

毎回「もういいかな」と思わせておきつつ、なぜか引きは上手かったのでついつい見てしまったけど必要性は皆無。話も設定もチープで画面を見なくても話がわかるアニメだった。

OPが神田沙也加のバンドだったんだけど、なんであの人は最近になって急にアニメに擦り寄ってきたんですかね。

アイドルマスター シンデレラガールズ ★★★★★

満を持して、といった感じの前評判だったし、本家のアニメもめちゃくちゃ面白かったので期待していたのだけど、まさに期待通りでした。

特筆すべきは、プロデューサー(通称、武内P)がすごく好印象な男。アイマスといえば2のときのJUPITER騒動もあり、個性を持った男キャラを出すのはかなりの冒険だと思うのだけど、そんな不安を吹き飛ばす好青年だった。実際、本家のプロデューサー(通称、赤羽根P)も好青年だったのだけど、武内Pは赤羽根Pとはまた違ったタイプの好青年。実直で芯があるいいキャラだと思います。

元々が人気ソーシャルゲームということもありキャラの肉付けのさじ加減が難しいなか、アニメ版のディティールアップは素晴らしく魅力的でした。割と賛否両論な6話の未央だけど、自己評価と現実が吊り合わないフラストレーションは結構な人がぶつかる壁として消化しています。表現者は特にありうる話。美嘉のバックダンサーを体験したこともあって、10代の女の子が突然スターダムを経験したら尚更なんじゃないかな。もっとも6、7話でやる話ではなかったけど。それでも13話のファンレターのくだりは見ていて、揺り返しでエモが加速してしまった。

シンデレラプロジェクトメンバーの各エピソードは本当に素晴らしかったです。頑張ってる女の子の姿はやはり見入ってしまうよなあ。みくの仕事に対する葛藤と焦燥は思わずグッときてしまったし、蘭子が武内Pと歩み寄っていく過程や、年長者としてプロジェクトを引っ張っていく美波はとても魅力的だった。きらりが本当に心根のやさしい女の子として莉嘉とみりあに接する姿なんかは本当に感動してしまった。13話で美波が疲労とプレッシャーで倒れてしまい、それをシンデレラプロジェクトのみんながカバーをするという展開は、もう最初から涙なしでは見られなかった。円陣のときにアーニャと蘭子が美波の手を取るシーンは必見。

7月からの後期がますます楽しみです。

ガンダム Gのレコンギスタ - ★★★★☆

富野好きのための富野由悠季監督最後(たぶん)のガンダム

メガファウナ、キャピタル、アメリア、トワサンガ、ビーナス・グロゥブが時と場所を変えるたびにいがみ合ったり手を組んだり、といった構図は眩暈がしそうなくらいに状況把握がし辛かったが、話が進んでいくごとにだんだんと理解が進み毎回引き込まれてしまう作品だった。やっぱり富野は天才だ。他の富野作品のとおり、とにかく戦争を通した人間の描き方が抜群。

ZZやUCと比べるとMS自体は若干退行してしまった印象があったが、コックピット内部のつくりなんかは進歩していたのが印象深い。人類が宇宙世紀を捨てて改めて「人間の歴史」を作ろうとしている世界観が感じられた。時代背景としては、∀における黒歴史がどのようにして黒歴史となったかという時代の話だと思うので、これを機に改めて∀を見てみるのもいいかもしれない。

あと、最終話のサブタイトルが『大地に立つ』だったのを見て、1stから∀までのU.C.の系譜としていよいよ最後なんだなあと感慨深くなってしまった。戦争の結末も「大地は何ものをも包み込む」というような富野監督の意思が見えて良かった。

しかし後期OPがあまりにもヒドイ選曲だったので星4つ。なんなんだアレは。舐めているのか。

・探偵歌劇ミルキィホームズTD - ★★★☆☆

ミルキィの面々はトイズが復活しても相変わらずポンコツだし、前作の主人公のフェザーズはポンコツになってしまったしで、俺たちの好きだったミルキィホームズが少しだけ帰ってきたと思った。

内容は1期2期に少しだけストーリーがあるといった程度。ミルキィホームズのアニメはこういう路線が正解ですね。

ただ1期2期のギャラクシーエンジェル感はなくなってしまったなあ。そこは残念。

・デュラララ×2 承 - ★★★★☆

デュラララ!!は群集劇として本当に面白い。見せ方が上手すぎる。

様々な立場の人と勢力が入り乱れるし場面がころころ移り変わるのだけど、それでいて話がわかりづらいということもなく、本当に池袋でダラーズの騒動を直に体験している感覚を得られた。

分割3クールということもあり、今回はTO羅丸とダラーズの抗争にこれからブルースクエアと帝人がどう関わっていくのかのプロローグに過ぎなかった(と思う)ので今後も楽しみ。

そういえば放送中に「デュラララ!!の主人公はセルティ」というのを見て驚いたんだけど、たしかに言われてみれば承を見ていると主人公はセルティなんですね。ずっと帝人が主人公だと思ってた。

DOG DAYS" - ★★★★☆

今作が3期ということもあり、私は年末の一挙放送で1期2期を見たのだけどめちゃくちゃ面白いアニメだった。1期のラストは泣いてしまった。

フロニャルドがそもそも、国家間の戦争が興行として一般大衆の娯楽になっている。人が戦争でダメージを受けてもフロニャ力(地母神の加護みたいなもの)でケモノ玉(小さな丸い動物)になる。魔物は「封印」(実際は封印というよりも浄化)する。絶対に「殺す」という単語が出てこない。という本当に優しい世界で、この世界観を考えた人は天才なんだろうな。

3期のエピソードだととにかくレオ閣下とリーフ王子の話が好きです。いわゆるおねショタなわけだけど、これだけでもっと話を膨らませてほしいくらい。本当に4期が待ち遠しい。私も冬のフロニャルドを体験したい。

・ローリング☆ガールズ - ★★★★☆

初っ端から5W1Hを「これはこうこう、こういう世界です。それでは楽しんで!」と簡素・簡潔に済ませて見る人を限定的な空間に即放り出すという、まるで遊園地の絶叫アトラクションのような感じだった。

おそらく見ていた人が全員、実際どういう内容だったかと問われたら「女の子が全国各地を旅してて、その女の子たちがブルーハーツ歌ってて、よくわかんないけど面白いアニメだった」としか説明できなさそうな感じも絶叫アトラクション然としていたと思う。最終回とエピローグで今まで不思議だった部分に得心がいったのもカタルシス由来の多幸感があって良かった。

名古屋編と京都編がめちゃくちゃ面白かったです。血圧が高い人なら鼻血出るんじゃないかな…

・アルドノア・ゼロ - ★★☆☆☆

面白かったのは後半の3話だけかなあ…最終話はひどかった。

結局、エデルリッツォ以外誰一人として自分のことしか考えてない戦争ドラマだった。そもそも、まず戦争の根が火星人の地球に対するコンプレックスでしかなかったし、火星側も「領土侵略」っていう大義名分を掲げてはいるものの、火星人が階級制のくせに利権や矜持を見せないから具体的な利益が見えてこずで、なんで戦争をしているのか全然理解できないお粗末っぷりだった。アセイラム姫が戦争を止めたい理由も盲目的に独善で叫んでるだけで超チープ…

キャラクター設定についてもまったく生かせてなくて、例えばライエの「火星人スパイの娘」やレムリナ姫の「アセイラム姫に対するコンプレックス」はぼんやりしてたら解決してたレベル、特にスレインの「地球生まれ」という設定については「ああ、そんなのもあったね」と思うくらいの空気っぷりだった。

とにかく伊奈帆の目がチートすぎて敵が襲来しても「さあこいつをどう倒すのかな」としか思えないアニメだった。もっともその理科の実験のおかげで戦闘シーンは面白かったけど。

・クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 - ★★★★★

サンライズがすごい豪華キャストのアニメを作るみたいだぞ!」→「えっ…面白いぞ…」というアニメ。

まず何よりストーリーがしっかりしていて、世界の謎が出てくる→謎が解ける。しかしまた別の謎が生まれる→謎がとける。しかし以下略、という絶対に視聴者が飽きない仕掛けになっていた。最初の段階からずっとアンジュがディストピアを解放する革命の話だと思っていたのだけど、アンジュが立ち上がり歩き出していくエクソダスだと最終回でようやく理解できるのも秀逸。とにかくギミックが素晴らしかった。

キャラクターについても、アルゼナルの面々はひと癖あってアンジュが独り立ちしていく過程を底上げするのに一役買っていたし、彼女たちもアンジュに感化されて魅力的になっていく過程が見ていて飽きなかった。悪役も秀逸で、ディストピアを創りだしたエンブリヲが本当に気持ち悪くて嫌いになれる悪役だった。

ヒーロー(ヒロイン?)のタスクも、ラッキースケベが話題になっていたけれど、あれも本質的には「セックスを強迫して嫌われるエンブリヲ」と「スケベな目にあっても好かれるタスク」の対比表現として見るとアンジュの伴侶としての在り方が際立っていたと思う。あとセックスをしたことで、母性を獲得したアンジュと守るものを見つけたタスクという相互の信頼関係が生まれたのも良かった。

本当に「話が面白ければアニメは面白い」と思える作品だったと思う。サンライズにはまたこういうアニメを作ってもらいたいです。

・烈車戦隊トッキュウジャー - ★★★★☆

スーパー戦隊シリーズ38作目。

最初は今回も少々コメディタッチが強いなあと思っていたのだけど、アキラがレインボーラインを離れてシュバルツと取引をしたあたりからは意外にも話が奥深くて面白かった。

話が濃密すぎて気付けば40話…これどう落とすんだと思ったあたりで、ライトとゼットの関係性が明かされ、あれよあれよと息を呑む展開はまさしく怒涛。ライトが単身シャドーラインに乗り込んだあとは不覚にも心を打たれてしまった。

余談だけど、トッキュウジャーの面々が誰もシャドーライン幹部をその手にかけなかった理由が「トッキュウジャーは、見た目は大人でも実際は子どもだから子どもが人を殺すことは避けた」というのにはただただ感動。特撮や子ども向けアニメは、大人も楽しんでいいけど、本来は子どもが見るためのものだということを再確認。

Vシネマも作られるみたいなので機会があったらそれも見てみたい。

七つの大罪 ★★★★☆

アニメ化作品があったようで実はひとつもしていないことでお馴染み、鈴木央先生の初アニメ化作品。

世代的にライジングインパクトのイメージが強くて、その他に読んだ作品もUltra Redブリザードアクセル金剛番長と割りかし「中世ファンタジー」のイメージが薄いものばかりだったので多少の不安があったけどもとても面白い作品だった。

本当に少年漫画然とした冒険活劇で、仲間を増やしながら旅を進める・立ちはだかる敵を倒す・固有の必殺技が出てくる・少しエッチなシーンがある、とまさにワクワクせざるを得ない王道RPGのような内容だった。

2期に続くような雰囲気(というかフラグ)もあったし、原作はまだ続いているので予定はあるのかな。楽しみ。

・夜ノヤッターマン★★★☆☆

タイムボカンシリーズの勧善懲悪は踏襲しつつ、ヤッターマンドロンボーの立場を逆転させた新しい「ヤッターマン」。見ていた感想としては、ガリナが男として成長する物語だったな、と。

ささやきレポーターやオモッチャマに通じるサイコロ、レパードがガンちゃんに惚れてしまったりなど本家へのリスペクトを感じる小ネタが多かったのが印象的。最終回でガリナとアルエットが決意し、レパードたちはドロンボー一味らしく戦ったいたのは「これもヤッターマンシリーズなんだな」という印象で熱い展開だった。

あとモノマネ芸人のホリさんがルパン三世のクリカン方式よろしく、ドクロベエの声をあてていたのだけど、本当に上手だったし何より滝口順平さんそのままで感動した。

しかし、タツノコのリブートシリーズではGOTCHAMAN CROWSが素晴らしかったので、それを期待してた人は落差があったと思う。

OPが本当にカッコいいです。

・純潔のマリア - ★★★★☆

もやしもん石川雅之原作の作品…ということなのだけど、正直もやしもんを読んだことがない僕にとってはあまりピンと来てなかった。…面白かったです。原作とはかなり違っているらしく、ガルファやベルナールはオリジナルのキャラクターだったらしいが、それも込みで本当に面白かった。

基本的にはマリアとジョセフの進まない恋愛にやきもきしていたのだけど、マリアに一目惚れしたジョセフにもジョセフの考えがあって、それを引き立てる野心家のガルファがいい味を出していたと思う。最後の教会での決闘は、和を望み、野心家のガルファを否定しつつも闘争心をむき出しにするジョセフ、そんなジョセフを包み込むマリアという構図が良かった。

最後の告白にしても、キリスト教が絶大な力を持っていた中世において「教会で」「愛を告げる」というシーンがまんま婚姻として成立していて思わず笑ってしまうほど。マリアとジョセフが魔女(処女)と童貞のカップルというのも機知に富んでいた。ベルナールも自分自身の信仰を続けた結果、神によって粛清されてしまうのも邪悪と罰の構図がはっきりしていて気分が良い。

続きが少しあるみたいだし何よりアニメとどう違うのか興味があるので原作も読んでみたいです。

・フランチェスカ - ★★★☆☆

元々は前期の北海道ローカルの作品。スタッフも多くなく、作画も少しカクカク、EDはキャラごとの一枚絵が次々に出てくるだけ…

だったけどどこか温かみのある作品だったと思います。

特筆すべきは主演の牧野由依さんが歌う「囁きは"Crescendo"」で、控えめに言って神曲なのでこれだけでも是非。

新妹魔王の契約者★★★☆☆

聖闘士聖矢とかキン肉マンのような、勢いが魅力的なアニメだったと思う。

わかりやすい王道のファンタジー×ラブコメで、ラノベ原作にありがちな難解な設定や用語も少なく、「義妹が魔王(候補)。主人公は勇者(の末裔)」というスタンダードな素材だけを生かしたジャンクフードといった印象。

とにかく押し付けがましいほどのエロスが話題だったけど、その裏に紛れてストーリーは割と歯応えのあるファンタジーなので2期も楽しみです。

ISUCA -イスカ- - ★★☆☆☆

異能持ちの少女とごく一般的な男子(こいつも実は異能持ち。しかも特殊性能)が非日常に放り込まれるラブコメファンタジー、と極めてラノベ的なストーリーながら、意外に世界観は陰鬱としていた作品だったと思う。モブばんばん死ぬし…

だからといって評価に繋がるかと言ったらそうでもないのだけど、そこは少し目新しいなと思った。ちょっとキレイなBLOOD-Cみたいな。

梅津泰臣の描くEDだけは最高だった。

・聖剣使いの禁呪詠唱 - ★★★☆☆

なんなんだろう、なんといえば良いのか。大真面目なシーンがすべて笑える、シリアスな笑い(バクマン。より引用)のアニメ。突っ込みどころ満載。

これは一転して、難解な設定や用語だらけでいかにもラノベ然とした現代異能バトルなのだけど、正直全部どうでもいいと思えるほど笑いの絶えない作品だったと思う。スタッフも狙ってやってたのが明け透けで、「綴る」のフリーフォントを配布していたのには腹を抱えてしまった。もっともこれらのせいで原作はきっとつまらないんだろうな、というのは感じてしまったが…

見ていた人たちで「綴る!」とか「We are the"Saviors"!」とか「思い…出した…!」って真似したいです。

 

春は「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレボリューションズ」を楽しみにしています。

 

以上。

2015.02.02

プリキュアの話。

 

去る1月25日に、プリキュアシリーズ11作目『ハピネスチャージプリキュア!』がめでたく最終回を迎えたので雑に記す。

今年は10年目ということもあり、しっかりと池袋サンシャインシティで開催されたおひろめカーニバルにも足を運び、前作『ドキドキ!プリキュア』から導入された応援アプリ(週替わり、放送時間内に番組を見ながら連動させないとプレゼントが貰えないシステム)に今作は歴代プリキュアが登場ということもあり、1話も逃すことなくリアルタイム視聴させていただきました。

まず第1話のアバン終了とともにキュアブラックの応援メッセージから。シリーズをずっと応援してきた私としてはとにかく感無量。公式サイトでは次回登場する歴代プリキュアが毎週発表されていたのだけど、私はあえて見ませんでした。毎週日曜朝8時半までワクワクしていたかったから。

 

シリーズを通したイメージとしてはやはり「神!貴様!」といった感じ…あとはプリキュアの配色だったり青がお調子者といったあたりはハートキャッチに似てたかな。もっとも大多数の人たちが同じ感想だと思います。

しかし明確に「神」という存在が出てきたのはシリーズ初じゃないかな。それに加えて、最終的に神同士の兄弟げんかが事の発端、というのは日本神話に通じるものがあると感じました。ひめが開けてしまったパンドラの箱は黄泉比良坂の扉と考えると、幻影帝国の支配=カビなんかは黄泉比良坂から湧き出る死や病、ブルーとミラージュの関係はそのままイザナギイザナミ…といった印象。そもそも過去のミラージュの姿は巫女だったしね。

と、まあ女児向けアニメなのでそこまで深くはないのかな。あくまでモチーフかな、といった邪推です。

 

キャラクターは、めぐみとゆうこが底抜けに明るいというのが良かったなと思います。ひめのお転婆・お調子者なあたりもすごく良かったです。まるでいつかの青(キュアマリン)を思い出す。最初は堅物で意固地になってるいおなが段々とほぐれていくのも良かった。このあたりは、自らの困難に立ち向かっていくハートキャッチとは違ったなあ。あと三幹部も良かったですね。最終回で全員が元の姿(人間)に戻って日常を送る、というのも何か安心すら覚えました。とにかく利己的だった彼らも、オレスキーは警官、ホッシーワは保母さん、ナマケルダはサラリーマン…というのも余韻を感じるエピローグで良かったですぞ。

一番印象的なエピソードは、第32話「いおなの初恋!?イノセントフォーム発動!」かなあ。絵コンテ・演出が山内重保さんということもあり、話が進んでいくにつれて段々と色彩が色褪せていく演出は本当に衝撃的だった。個人的には歴代の中でも5本の指に入るエピソードでした。

 

総評としては、プリキュアシリーズは「作品ごとに子ども向けと大人向けのシリーズがある」と言われているのだけど、今作は子どもも大人も楽しめるシリーズだったのではないかなと思います。キャラクターはピーキーで子どもにわかりやすく、シナリオは恋愛や人間関係を織り交ぜて少しビターめに、そして最後は「愛」(力業)で押し通しきり、子どもも大人も痛快に楽しめたのではないかな、と思いました。僕個人は大人向けなシナリオの方が好みではあるけども、これはこれで王道で素晴らしかったと思います。

 

気が向いたらシリーズごとに書き連ねてみたいですぞ。

と、今週から始まった第12作『GO!プリンセスプリキュア』の今後が楽しみなところでお開き。

 

以上。